日本ではチリコンカンやチリコンカルネとして知られているこの一品は、アメリカでは短縮して「チリ」と呼ばれ、典型的なアメリカ料理として親しまれています。メキシコ料理かと思われがちなこのチリ、実は発祥はメキシコ国境沿いのテキサス州。幼少期をテキサスで過ごした夫の大好物でもあり、我が家ではカレーライスとほぼ同じ頻度で食卓に登場します。
アメリカでは国民的な料理としてとても人気のあるチリは、あちこちでチリクックオフと呼ばれるチリの料理コンテストが開催されたりするほどで、各家庭によって味付けもさまざまで、あらゆるレシピが存在します。ひき肉とステーキ肉などをたっぷり使った肉中心のもの、典型的なひき肉とビーンズのもの、それからベジタリアン用のまったく肉を使っていないチリもあります。
このレシピは、まったくうちの家族用。トマト風味が好きな夫用にトマトをたっぷり使い、子供達に野菜を食べて欲しいように刻み野菜をたっぷりと、それでもお肉の味も楽しみたいのでひき肉入り。チリパウダーは、メーカーによって味のブレンドが違い、中には少しスパイシーなものもあります。なので、ここではチリパウダーの主原料となるクミンとパプリカのみを使用。そうすると、チリの味はするのに、甘くまろやかで子供達も喜んで食べてくれます。もっと大人の味を楽しみたい場合、最後にお好みのチリパウダーやぴりっと辛いカイエンペッパー(唐辛子粉)を混ぜると一気に味が深まります。
そのまま食べても、パンを添えても良いですが、うちでは白いご飯の上にカレーのようにたっぷりかけていただきます。お好みで、チーズとサワークリームかプレーンヨーグルトをかけて召し上がれ。
- サラダ油 大さじ1
- 牛ひき肉 450g (1パウンド)
- 玉ねぎ 1個 (粗みじん切り)
- 人参 1カップ (110g) (5mm 角切り)
- ピーマン 1カップ (110g) (5mm 角切り)
- にんにく 2かけ (みじん切り)
- トマトソース 1缶 425g (15oz)
- ホールトマト 1缶 425g (15oz)
- キドニービーンズ 1缶 425g (15oz)
- クミン 大さじ1
- パプリカ 大さじ1
- オレガノ 小さじ1
- 塩 小さじ1
- 砂糖 小さじ1/2
- チリパウダー お好みで適宜
- カイエンペッパー お好みで適宜
- 厚手の鍋にサラダ油を熱し、牛ひき肉を色が変わりソボロ状になるまで中火で炒める。
- 玉ねぎ、人参、ピーマン、にんにくを1.に加え、中火で5分炒める。
- トマトソース、ホールトマト、クミン、パプリカ、オレガノ、塩、砂糖を加え、中火でトマトを崩すように混ぜながらひと煮立ちさせる。
- キドニービーンズを加え煮立ったら弱火にし、蓋をして30分煮込む。
- 仕上げにお好みで、チリパウダーやカイエンペッパーを入れ味を調える。