日本ではあまり馴染みのない食材、バターミルク。アメリカでは、パンケーキやマフィン、ケーキなどによく使われていて、おいしいアメリカのレシピにもよく登場します。生地をしっとりフワフワにしてくれるこの魔法のミルク、アメリカではどこのスーパーでも手に入りますが、なんと家でもレモンと牛乳を使って簡単に代用品が作れるんです。それで、今日はレモン風味をきかせたしっとりしたパウンドケーキを作りました。
バターミルクという響きから、バターっぽいこってりしたミルクなのかと思いきや、実はもともとクリームからバターを作る過程に残る液体のことで、脂肪分が少なくちょっと酸味があってどろっとしたミルク状のものです。市販されているのは、低脂肪乳に乳酸菌を加えて作るられているようです。あまり味のしない、ちょっと酸っぱいどろっとした飲むヨーグルトっぽい液体です。(わかるかな〜?)
このどろっとしたバターミルク、アメリカではスーパーで牛乳のようにパックに入って売っていますが、そのまま飲むという人はあまり聞いたことがないです。時々、おじいさん&おばあさんで、朝は一杯のバターミルクを飲むという人もいるようですが。。。確かに乳酸菌飲料ということで健康的なのかもですね。朝食をサーブするレストランでは、普通のパンケーキと差をつけるように、「バターミルクパンケーキ」とよくメニューにも書かれています。これは、バターとミルクの入ったパンケーキなのではなく、この酸味のあるバターミルクを使って作った、フワフワのパンケーキだっていうことなんです。確かに、バターミルクを使うと、マフィンでもパンケーキでも、し〜っとりフワフワになるんですよね。
このバターミルクの代用品、お家で簡単につくれます!牛乳1カップに対し、レモン汁か酢を大さじ1ほど入れて、まぜないでそのまま5分放置しま す。そしてそのあとグルグルとスプーンなんかでかき混ぜるだけ。加える酸の量も結構適当でも大丈夫です。実際、ここでは、同じレモン入れるならレモン風味 のケーキにしてしまおうということで、レモン汁1個分そのままいれちゃいましたから。。。5分放置しておくだけで、結構どろっとした酸味が分離したような いいかんじのバターミルクになりました。
それで、最近私がお気に入りなのが、このバターミルクを使ったパウンドケーキ。私の最近のもう一つのお気に入りである、中くらいのバンドパン(ケーキ型)で焼きます。型に飾りをほどこしたバンドケーキ型はアメリカでは人気ですが、こちらの標準サイズのバンドパンだと大きくて食べきれない。それで、ちょうどその半分の量の直径20センチほどの型を見つけて先日購入したばかり。普段ローフ型で作るパウンドケーキと同じ分量で作れるサイズです。(このレシピもパウンド型でもそのまま作れます。)型から出すと、そのまま可愛い形なのでデコレーションも不要。上からグレーズをかけてもよし、粉砂糖で仕上げてもよし。これから大活躍しそうです。
そして、ケーキのお味はというと。。。市販のバターミルクで作ったように、やっぱりしっとりフワフワ。少し酸味があって、しっとりした素朴なパウンドケーキ。最近クリームやチョコレートのケーキよりも、こういう素朴な味が好きかも。春のティータイムにぴったりの簡単ケーキです♪
- 牛乳 1/2カップ(120ml)
- レモン汁 1個分
- バター 1/2カップ(1本)115g (室温)
- 砂糖 1カップ(100g)
- 卵 大2個(室温)
- 中力粉 1⅓カップ(180g)
- ベーキングパウダー 小さじ1/2
- 塩 小さじ1/4
- レモンの皮の磨り下ろし 1個分
- 粉砂糖(好みで、適量)
- まずはバターミルクを作る。牛乳にレモン汁を加え、そのまま5分間放置してから全体を混ぜる。
- ボールに室温に戻したバターと砂糖を入れて電動ミキサーで白くもったりするまで混ぜる。卵を一つずつ加え、さらに混ぜる。
- 別のボールに、中力粉、ベーキングパウダー、塩、レモンの皮の磨り下ろしを入れて泡立器などで全体をよく混ぜ合わせる。
- 2のボールに、3の粉類と1のバターミルクを3回にわけて交互に入れては混ぜていく。(最後は粉類で終わるようにする。)
- バターを薄く塗って小麦粉をふりかけた型(バターと粉は分量外)に生地を入れて、摂氏175度(華氏350度)に余熱しておいたオーブンで45分ほど焼く。竹串をさして何もついてこなければ焼き上がり。型のまま少し冷ましてから型から出して完全に冷ます。好みで粉砂糖をふりかける。