アメリカ料理でスタッフィングとは、もともと鶏やターキー(七面鳥)をローストする際に、とりの中に入れて焼く詰め物のこと。サンクスギビングディナーには欠かせない一品です。硬くなったパンや、コーンブレッド、ワイルドライスなどがベースで、だいたいは玉ねぎやセロリなどの野菜をたっぷりのバターで炒めてパンとブロスであえて焼くのが基本のレシピ。ナッツやフルーツ、ソーセージなどを入れるレシピもあり、家庭によっていろいろな味があります。
うちでも、昔はサンクスギビングのディナーではスタッフィングをターキーの中に詰めて焼いていましたが、数年前から中に詰めるのをやめて、別で焼くレシピに切り替えました。というのは、スタッフィングを入れないで焼く方が、とり全体にまんべんなく火がいきわたり早く調理できるということと、生のとりに詰めたスタッフィングがかなりの高温になるまで調理しないと殺菌されないということもあるからです。
たいていのアメリカ人が、一年に一度サンクスギビングの日にしか食べないであろうと思うスタッフィング。私もこれだけを料理して普段食べようとは思わないけれど、サンクスギビングディナーには欠かせない、かなりの存在感のある副菜です。
パンは、どんなパンでも代用できます。スーパーなどでは、箱入りのスタッフィングで味付きのクルトンのようなものがたくさん売っています。でも、できればそのまま食べてもおいしいパンを使って作ると、別物のようにおいしいスタッフィングができます。食パンで作ると、もっと柔らかな食感になるし、このレシピのようにフランスパンで作るともう少し歯ごたえがあって食べ応えのあるものに。大事なことは、パンは必ずよく乾燥させてから使うこと。一日前に買った古いフランスパンを使うこと。そうでない場合は、小さく切ってから天板に並べてオーブンで軽く焼いてから使ってください。
- バゲットパン 1本 (1日前に購入)(2cm角に切る)
- 栗 1パウンド (450g)
- 玉ねぎ 1個 (みじん切り)
- セロリ 2本 (みじん切り)
- バター 大さじ6 (90g)
- セージ 7-8枚 (みじん切り)
- チキンブロス 1-2カップ(パンの種類によって異なるので適宜)
- 塩 小さじ1/2
- コショウ 小さじ1/4
- 2cm角に切ったパンは、天板の上に並べて数時間乾燥させておくか、オーブンで軽くトーストして水分をとばす。
- 栗は沸騰した湯で20分程茹で、少しさましてから熱い間に皮と薄皮をむいて4等分する。ボロボロに小さくなったかけらも入れるのですべて残しておく。
- オーブンを175度(華氏350度)に熱し始める。
- フライパンを中火で熱しバターを溶かし、玉ねぎとセロリを10分ほどしんなりするまで炒める。
- 大きなボールにパン、栗、玉ねぎ、セロリ、セージを入れ、チキンブロスをまわし入れよく混ぜる。全体が水気を吸ってしんなりなる程度までブロスを足す。塩コショウで味を調える。
- を耐熱皿に入れ、アルミホイルをかぶせ、オーブンで30-45分焼く。