Extraordinary Desertsの極上デザート

サンディエゴに２０年以上前からあるケーキ屋さん、エクストラオーディナリーデザート（Extraordinary Deserts）。そこには、まさにその名のとおり、「アメリカのケーキは美味しくない・・・」などといった先入観が覆されるほど、味も見かけも並外れに洗練された数々のデザートが並ぶ。バルボアパーク近くの本店とダウンタウンはリトルイタリーにある２店舗とも、ピーク時には外まで行列ができるほどの人気。

今日は、久しぶりに娘と２人っきりでお出かけ。お昼前に家を出て軽くランチをした後、カリフォルニアバレエ団のくるみ割り人形の公演をサンディエゴダウンタウンのシビックシアターで一緒に鑑賞し、その後はこのケーキ屋さんでティータイム。娘が生まれて以来、女の子だから将来一緒にお茶したりショッピングしたり、女同士でいっぱい楽しめることをしたいな～・・・と思っていたが、最近どうやら実現できるようになってきた。バレエもクラシックもその価値がわかるような年齢になってきたし、ケーキやさんでお茶しながら２人で楽しく会話もできるようにもなってきた。普段は家で、「宿題しなさい！」だの「学校に遅れるよ！」だの、声を上げてばっかりで親子喧嘩ばかりの毎日なので、たまにこうやって２人っきりの時間を持って親子関係を修復していくのはとても貴重な時間でもある。

さて、このエクストラオーディナリーデザートだが、着いたのは午後３時半頃のティータイムのピーク時。特に人通りの多い道に面してるわけでもないのに、案の定テーブルに着くまで２０分待ち。でも、その間ずーっとケーキのショーウィンドウにへばりつくかのように、美しいケーキに目が釘付け。どのケーキもデザートも、味だけでなく、見かけもとても美しい。生花や金箔がきれいに飾られていたり、大胆だけれど品のある飾りつけばかり。ケーキのサイズはすべてアメリカサイズ。どれもとても大きく、でも全部食べてみたいと思うほどおいしそう。

席に着くまでの間に、２人でどれを食べるかを決定。白とピンクの削りチョコレートがたっぷりコーティングされたシャングリラというケーキ（娘のピック）と、キャラメルのような砂糖を煮詰めたソース、ドゥルセ・デ・レチェをチョコレートのケーキにたっぷりかけたケーキ（私のピック。）席についてから、コーヒー（娘はミルク）を飲みながらデザートがくるのを待つ。ここは、ハウスブレンドのオーガニックのコーヒーもおいしいが、ティー派の人にはかなりたくさんのお茶の種類があるのでも有名。

そしてでてきたケーキ。２人で交互にシェアーしながら、「おいしい～！」の連呼。アメリカのケーキについてよく「甘すぎる」というのを聞くが、単に甘さを控えただけのケーキがおいしいとは決して思わない。確かに、アメリカのあちこちに本当に甘すぎておいしくないケーキはいーっぱいあるのは事実。でも、よくパートナーのNORIKOとも同感して言うことが、「おいしいデザートは甘い。」でも肝心なのは、甘さの質。それは洋菓子だけではなく、和菓子にも通じることだと思うが、上質の材料を使って作る新鮮なお菓子というのは、必ずおいしい。ここエクストラオーディナリーデザートでもそれは同じで、できる限りオーガニックで最高品質の食材を使っていることを売りにしている。

シャングリラケーキは、見かけもとても綺麗で、味は上品。キルシュをしみ込ませたバニラ味のスポンジの間には、ホワイトチョコレートのムースとグアバのムースが交互にはさまれている。そしてお皿にはグアバソースがたっぷり。フワフワで口当たりもよい。

それとは対照的に、ドゥルセ・デ・レチェケーキはとっても濃厚。チョコレートケーキの間には上質のチョコレートムースがはさまれていて、上からはドゥルセ・デ・レチェ（キャラメルソース）がかかっている。とっても甘い。それでも食べてしまうおいしさ。ここまで濃厚で甘く、それでいて上質のケーキは日本でもあまり食べられないと思う。サイズにしても、外見にしても、味にしても、これは日本でいう「おいしいケーキ」の部類ではない。日本のケーキやデザートは職人技ともいえるほど世界に誇れるおいしさのものが多いけれど、ここのケーキはそれとはまた違う。アメリカの味、それもおいし～いアメリカの味。

アメリカでまだおいしいケーキを食べたことがないと思っておられる方、サンディエゴに来る機会があれば是非ここに立ち寄っていただきたい。