おいしい魔女の指って。。。自分で書いておきながらあまり響きのよいタイトルではないですが、この魔女の指をかたどったクッキーはアメリカのハロウィンクッキーの定番です。もちろん小さな子供達の喜びそうなかわいいハロウィンのお菓子はたくさん出回りますが、何しろハロウィンとくれば子供だけでなく、ティーンエイジャーから大の大人達もかなり気合いの入るここアメリカでは、スプーキー(気味の悪い)なものも大人気なのです。
この時期あちこちで行われているハロウィンパーティーや、近所の家のデコレーションを見てもわかるように、とってもキュートなパンプキンやキャラクターお化けの飾り付けのところもあれば、本物のお化け屋敷や墓場のようなとてもリアルな骸骨や蜘蛛の巣だらけのダークなところもあります。日本ではテレビで怖い番組や怪奇ものが流行るのは夏のお盆の頃ですが、アメリカではホラー映画特集はまさにハロウィン前の10月。ハロウィン当日に近所の子供達にふるまうように買って用意してあるキャンディーを味見しながら、家でホラー映画を見る大人達。そして、新しいハロウィンの仮装用コスチュームを来てこれまた甘いもの食べ過ぎではしゃぎまくる子供達。そのスタイルの好き嫌いはあるにしろ、まあこの時期のアメリカは(っていつもだって?)何を着ていようと、パーティーではしゃごうと、すべて「あー、ハロウィンね。」で済ませられる、ちょっとクレイジーな時期なのです。
なので、まったく可愛げのないスプーキー系の魔女の指クッキーも、ハロウィンパーティーではみんなにうけます。爪の部分はアーモンドで、生地は見かけとは想像できないくらい軽く優しい口当たりのバタークッキー。見かけは魔女で、味はエンジェルってかんじです。アーモンドはそのまま使ってもいいですが、ここでは赤い爪にしたくて、熱湯でさっと茹でて薄皮を向いてから食紅を筆で塗りました。まさに、アーモンドのマニキュア!食用色素は便利で発色の良いジェルタイプのものを使いましたが、液体でも粉末の水溶きでもなんでもいいと思います。クッキー生地は、着色しなくてもいいですが、娘のリクエストで少しだけ緑色に着色しました。たくさん入れたくないので、ほんのり不気味に青白い指に仕上がる程度なんですが、抹茶を使ってもいいかもって思います。
このレシピは、Martha Stewart のLadies Fingers’のレシピをもとに作りました。生地は柔らかめですので、必ず冷蔵庫で冷やしてから形成し、途中で温まってだれてきたらまた冷蔵庫に入れてください。生地が温まると細く形成した指も、びよ~んとオーブンの中で膨らんでしまいます。形成後にオーブンに入れる前に天板ごと冷蔵庫で10分ほど冷やすと膨らむのをいくらか抑えることができます。
- 食用色素(赤)少々
- アーモンド 30個
- 卵 2個
- バニラエッセンス 小さじ1/4
- 無塩バター(室温)1本(120g)
- 粉砂糖 1/2カップ(65g)
- グラニュー糖 大さじ5
- 塩 ひとつまみ
- 食用色素(緑)少々
- 中力粉 1⅔カップ(220g)
- アーモンドはさっと熱湯で茹でて冷水にとり、薄皮をむき水気をきる。ジェルタイプの食用色素(または水溶きか液体)を筆でアーモンドの片面に塗り乾かす。
- 卵は1個を卵白と卵黄にわけ、卵白をとっておく。小さなボールに卵黄ともう1つの卵、バニラエッセンスを入れ混ぜる。
- 別の大きなボール(または電動ミキサーのボール)にバター、粉砂糖、グラニュー糖、塩を入れて混ぜ、さらに2の卵液を加えてミキサーで白っぽくなるまで2−3分混ぜる。好みで(なくてもOK)緑色の色素を少量加え、好みの色に着色する。
- 中力粉を加え、全体が混ざるまでさっと混ぜ合わす。ラップに包み、冷蔵庫で最低30分冷やす。
- 生地を半分にわけ、最初の半分で作業している間、残りの半分を冷蔵庫に冷やしておく。半分にわけた生地を15等分し、打ち粉をひいたまな板の上でコロコロと1つずつ10cm 程度の長さの指の形になるようにのばす。2カ所ほど指でつまみ、間接の部分が少し太めになるようにし、上からナイフかフォークの背でシワの飾りを入れる。残りの半分の生地も同様に形成し、ベーキングシートを敷いた天板に並べる。
- 表面に卵白を塗り、1のアーモンドを爪の部分にのせる。好みで残りの食紅を使って出血しているようなデコレーションをする。175度(華氏350度)に予熱したオーブンで12-15分焼く。