アメリカでは11月のサンクスビングデー(感謝祭)に七面鳥を丸ごとオーブンで焼いたローストターキーを食べる習慣がありますが、一年に一度の大仕事とはいえ、鶏肉よりもさらに大きいターキーを丸ごと一羽焼くとなるとかなりの労力がいるものです。そしてたくさん人をよんでパーティーでもしない限り、せっかく焼いた肉もほとんどが残り物に。。。そこで、少人数でのパーティーや家族だけでのサンクスギビングディナーにぴったりなのが、ターキーの胸肉だけを使ったこのお料理。焼き時間も少なく、簡単に作れます!
この胸肉だけを使ったスタッフドターキー、サンクスギビングにはこれまた欠かせないスタッフィングも中に詰めて焼いてあります。スタッフィングとは、最近はキャセロールディッシュに入れてオーブンで焼いたりもしますが、もともとサンクスギビングのターキーの中に詰めて焼くパンをベースにした詰め物。具や味付けは家庭によって様々で、パンの種類も食パンからフランスパン、コーンブレッドなどなんでもあり。ナッツやドライフルーツ、さらにソーセージなどを入れたものなど、各家庭によってそれぞれこだわりがあったりもします。
ここでは、ごく一般的なサンクスギビングのスタッフィングらしい味になるように、食パンをベースにクランベリーとくるみ入りのスタッフィングを胸肉に巻いて焼いてみました。たまたま家にたくさんあったパセリをたっぷり刻んでいれましたが、お好みの生のハーブ(セージ、ローズマリー、タイムなど)をたくさん刻んで入れるとさらに風味がアップします。ナッツもドライフルーツもお好みのものを使って、自分らしい味を作り出してみてくださいね。
ターキーの胸肉は、日本では手に入りにくいと思いますが、アメリカではスーパーのお肉売り場で買えます。私が買い物に行った時は、この胸肉の部分がぶつ切りのままで骨もついた状態でパッケージされていたので、お肉売り場の店員さんに頼んで骨をとりさらにバタフライ状に薄くひらいてもらいました。そのまま胸肉のかたまりから調理する場合、包丁で胸肉の厚い部分に切り目を入れて本を開くように切り開いて薄くします。
焼き上がりをスライスすると、切り目からスタッフィングが見えて見栄えもするので、持ち寄りパーティーの一品としてもぴったりです。スタッフィング入りターキーのロースト。この味の組み合わせは、食べるだけでアメリカのホリデーシーズンの到来を感じ取ることのできるアメリカ料理です♪
- 食パン 約1.5cm角に切る 2カップ
- ターキー(七面鳥)胸肉 1枚
- バター 大さじ1
- 玉ねぎ 1/2個(粗みじん切り)
- セロリ 1本(粗みじん切り)
- バター 大さじ1
- 卵 1個
- パセリ 1/3カップ(粗みじん切り)
- タイム 小さじ1/2 (生はみじん切り、またはドライのもの)
- くるみ 1/3カップ(粗みじん切り)
- ドライクランベリー 1/3カップ
- チキンブロス(またはコンソメ)150ml
- 塩 適宜(ブロス/コンソメの塩分によって調整)
- こしょう 適宜
- オリーブ油 適宜
- 約1.5cm角に切った食パンを天板の上に広げ、摂氏180度(華氏350度)のオーブンまたはトースターに入れて表面が乾燥するまで5分ほど焼く。
- ターキーの胸肉は1/2薄さになるようにバタフライ状に(本を開くように)真ん中に包丁を入れて開く。皮をはずし(捨てない)、皮のついていた面を下になるようにサランラップを敷いたまな板の上におく。厚さが均等になるように、上からもう一枚サランラップをして肉をはさみ、めん棒などを使ってたたいて薄くのばす。表面に塩こしょうをする。
- フライパンを中火で熱しバターを入れて溶かし、玉ねぎとセロリを表面が透明になるまで5分ほど炒める。
- ボールに1のパン、3の玉ねぎとセロリ、卵、パセリ、タイム、くるみ、クランベリー、チキンブロス、塩こしょうを入れて全体をよく混ぜ合わせる。
- 2のターキーの上に4のスタッフィングをまんべんなくのせる。のせすぎるとはみ出るので、上下に少し余裕を持たせてのせる。余ったものはベーキングカップなどに入れて後でオーブンで一緒に焼く。
- ターキーの長い辺を手前に、ラップを巻きすのようにしてスタッフィングをくるむように巻き込む。巻き終わりを下にして、表面に塩こしょうをし、上から2でとっておいたターキーの皮をのせ、たこ糸で数カ所縛る。
- 表面にオリーブ油をたっぷり塗り、ローストパンか耐熱皿にのせ、摂氏190度(華氏375度)に予熱しておいたオーブンで45分から1時間焼く。ターキーの中心に温度計を差し込んで摂氏71度ほど(華氏160度)になるまで焼く。オーブンから取り出し、すぐに上からホイルをしてそのまま20分ほど寝かせる(寝かせている間にさらにターキーの温度は上昇します。)
- たこ糸を外し、1.5-2cm幅に切り分け、好みで焼き皿に残った肉汁を上からかける。